水捌けが良くて、水持ちがいいとは?

植物まわり
スポンサーリンク

庭や野菜作りを始めた頃、どのように植えて育てればいいのか、いろんなサイトや書籍を参考にしました。そうやって調べる中で、自分を困らせた言葉がありました。それは、

「水はけがよく、水もちの良い用土に植えつけてください」

水捌けが良いのに水持ちがいいってどういうことなんだ?? と初めは戸惑っていましたが、他に土の選び方やブレンドの仕方が解説してあって、その通りにやれば問題ないことがわかり、特に気にとめることもなくなりました。

しかし改めて振り返ってみると、この辺りのことをしっかり理解していない自分ことに気づいたので、今回詳しく調べて記事にまとめてみました。ただし、独自の見解が織り交ぜられているので、読む方は参考程度に留めておいてください。

水はけが良い土とは

排水性が良く、余計な水が残らない

水はけの良い土とは、排水性の良い土のことです。つまり、水を貯めこまずに流れていくような土のことです。例えば鹿沼土。例えば鹿沼土。この土の粒は大きめですが、その一粒一粒の中に水や空気が通り抜けられるような小さな隙間が無数に空いています。この無数に空いた小さな隙間は水が入り込みやすく、同時に水を流してくれることにもなります。また粒同士の間にも隙間が多く生まれやすいので、その部分でも水が流れやすくなります。余計な水が貯まらないんです。この「余計な水が貯まらない」ことがポイントのようです。この点で鹿沼土は水はけの良い土と言えます。また、赤玉土も同じようなことが言えます。土の粒に適度な隙間があり、これが空気や水が流れる通り道になります。

では、これらの水はけの良い土が、同時に水もちが良いとはどいううことなのでしょうか?

水持ちが良い土とは

水もちが良い=水はけが悪い ではない

「水持ちが良い」ということは、すなわち「水捌けが良い」の反対だから「水捌けが悪い」ということなのではないか。この言葉した通りほどではないせよ、なんとなくそう思ってしまっている人はいないでしょうか。私はまさにこのように思っていました。

「水持ちがいいということは、長い間ぐちゃぐちゃするくらいに濡れた状態であるような土」

これは、土が保水できる以上の水分が溜まってしまっている、水はけの悪い土のことです。

水もちが良いと土とは、あくまで土そのものがどれだけ水を保つか

水もちが良い土といった時には、土そのものに関してだけ保水力を考えなくてはいけません。触った時にびちゃっとしているのを感じたとしたら、それは土が保水できる能力を超えた水分がそこにあるということなので、土の保水力とは関係ありません。

それでは、水もちの良い土とは?

鹿沼土や赤玉土が水持ちがよいことの要因、それはもちろん土が多孔質で無数の穴が開いているということがあります。そのため、水が通過しやすい要因であると同時に、粒の全体に水が行き渡りやすくする要因でもあります。そしてまた、水は重力のままに移動しようとしますが、貫通していない穴であればそこで止まりますし、また土自体が持つ、水を吸着しようとする力によって水がそこにとどまることにもなります。このことが水持ちが良い土の条件であり、鹿沼土や赤玉土が水捌けが良いと同時に水持ちも良い土である要因なのです。

水はけ良い土を使う理由は、根が呼吸するためでもある

水もち・水はけの良い土を使う理由は土に含まれる水分を調整するためだけでないというのはとても重要なことです。多くの植物は、根っこで呼吸していることは、多くの人が知らない点かもしれないです。私も今回調べてみて初めて知りました。

そして根腐れの原因も空気がなくて呼吸できないことにある

根腐れの原因は、水に浸かりすぎて根が腐食してきてしまう、とそんな感じで考えていました。しかし実際に根腐れの原因となるのは、水捌けが悪い土の中に水が溜まってしまうことで土の中に空気がなくなり、植物の根が呼吸できなくなることが原因のようです。つまり水はけが良い土というのは、植物の根が呼吸できる環境を作るのに欠かせない要素なのです。

水と空気、この2つをうまく取り込める土が、水もち・水はけの良い土

水もち・水捌けの良い土とは、植物に必要な水と空気を適切に供給できる土、そうまとめることができそうです。