種から育てるセントジョーンズワート(セイヨウオトギリソウ)の成長記録(育てやすそうな土地と荒地の2カ所)

ハーブ
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ずっと気になっていて、春がきたら必ず植えようと考えていたセントジョーンズワート。名前からも分かる通り、ヨーロッパが原産のこの植物は、日本語での名を「西洋弟切草(せいようおとぎりそう)」と言います。

それで2021年の4月中旬、近くのホームセンターをいくつも回るも、どこにも苗が売っていない。ということで、この際種から育ててしまえ!ということで通販で種を購入し、育てることにしました。

注:荒地と普通地ともに生育について違いがないため、2021年11月の記録から一箇所の観察に変更しました。(時々双方比べることもあると思います)

セントジョーンズワートについて

  • 発芽適温は15〜20度
  • 英名がセントジョンズワート、日本名がセイヨウオトギリソウ
  • 草丈は30〜60cm程度。うちでは90cmになりました‼︎低い背丈では広がりませんでした、ご注意ください
  • 耐暑性は強いが、夏の日差しで葉焼けする
  • 耐寒性は強いが、土が凍らないようにマルチングする
  • 地下茎で広がるため、どんどんと広がっていくので注意が必要
  • 黄色い花を咲かせる
  • 適性phは7〜8くらい
  • とにかく強い!
  • 冬枯れて春にまた芽を出す宿根草
  • 鬱症状を和らげてくれる効能がある

かなり育てやすいようですが必要以上に広がらないように注意しなければならないようです。そのため地植えよりもプランター栽培がお勧めされることが多いようです。

また、ハーブとしては鬱症状を和らげてくれる効果があるようです。ただし、薬との飲み合わせで副作用が出ることもあるので、単独で摂取するときも含めて事前にしっかりと調べる必要があります。

成長記録

2021年4月20日、種を播く

ふと疑問に思ったのですが、種の時は「植え付ける」といはいわず、播く(蒔く・まく)と言いますが、こうやってポットに撒く時は、動作としては「植え付ける」の方が合っているような気がします。まあどうでも良い話です。

さて、通常はもう少し早い時期に種まきした方が厳しい暑さを迎えるまでに十分な大きさになるので良いようですが、この日に種まきをしました。

ポットはリサイクル品を使用。土は市販の育苗用の土を使用しています。

  1. ポットに土を入れる
  2. 少し圧をかける
  3. 全体にしっかり行き渡るように灌水させる
  4. 種をひとつまみ播く
  5. 土を全体が隠れる程度に薄くかぶせる
  6. 霧吹きで土の表面を湿らせる
  7. 以後、土の表面が乾かないように定期的に霧吹きで水を与える
  8. ポットの置き場は明るい日陰(直射日光はほぼ当たらない)
  9. 種が非常に小さいため、種を播くときは適当にひとつまみしたものを。あとは、発芽するのを待つばかりです。

2021年5月4日

全く発芽しない、、、これはもうダメかもしれない。なんて思っていた頃でしたが、ついに発芽しているのを確認しました。

いやあ、時間かかりました。およそ2週間くらい。毎日せっせと水をあげていた甲斐がありました。どうしてこんなに時間がかかったのか、原因について考えると、

  • まだ最低気温が低かった(もしくは保温の処置を全くしなかったため)

この一点に尽きる気がします。発芽適温が15〜20度のセントジョンズワートですが、当地の2021年4月20日から4月30日の気温を見ると下の画像のような感じ。うちのある場所はこの表示よりも最低気温は低いと思われます。低い、ただただ低いんです。

出典:気象庁

もちろん屋内で育てていたのですが、板一枚で隔てられたような場所で、夜間は外に近い温度まで下がります。

ネット上検索すると、種まき後4日ほどで発芽した人もいるようなので、やはり温度でしょうね、と思います。

ただし、春のうちに大きく育てたいのであれば、3月後半くらいには適温を保って発芽させた方が、短期間で大きく育てられるとは思います。

ぱっと見わかりませんが
しっかりと芽吹いています

2021年5月14日

成長速度はあまり速く感じませんが、しっかりとした芽になってきました。

2021年6月3日

なかなか大きくなりません。野菜苗の成長速度を見ていると物足りなく感じてしまいますが、こんなものなのでしょう。

ぼけててすいません

2021年6月20日、植え付け

十分な大きさになっていないかもしれませんが植え付けてしまうことにしました。

というのも、良い置き場所がなくて、ポットを蹴ってしまったり、また気温が高くなってくるとともに水やりが苦になってきたからです。気温が高くなるとたくさん水を必要とするので、なかなか世話を仕切れなくなってしまいます。(水やりくらい、と思っていると水切れで枯らしてしまったりします)

植え付け前
こちらがメインの場所
こちらは家の裏のサブの場所、石だらけですし、明るい茶色は掘って出てきた土

苗の数が多かったので、2箇所に植え付けました。

メインの場所は、日が低い朝のうちは日が当たりませんが、お昼から夕方にかけて日が当たる場所です。また、土もあまり有機質に富んだ感じはせず、カサついた感じがするので、ハーブ系の植物にはちょうど良い場所なんじゃないかと思っています。

サブの場所は、太陽が高く昇る季節は、日中に2〜3時間日が当たり、それ以外の季節はほとんど日が当たらない(もしくは全く日が当たらない)場所ですが、 (追記:夏は日が高く昇るので、単純に日当たり良いですが、晩秋から冬は建物の影になってしまい日当たり時間の短い半日陰になることがわかりました)風通しは悪くないです。

ただ、土はそこそこ粘土質を含んでいるので、水はけはどうなんだろう・・・っていう場所です。そして石だらけ。

この二箇所それぞれの成長を追っていこうと思います。

2021年7月28日

2カ所ともに順調に育っていますが、画像を比べてみましょう。まずメインの場所から。全体が腐葉土と枯れ草でしっかりマルチングされています。

次にサブの場所。

やはりメインの土の状態が良い場所の方が生育は良さそうですが、サブの場所の荒れ地で育っている様子の方が、なんだか魅力的に映るきがします。もう少し様子を見ていきます。

2021年9月22日

こちらも画像で比べてみましょう。まずは条件の良いメインの場所から。

土が見えていた部分は全て覆い尽くしています。ちなみに周囲に茂っている草はクラピアなんですが、来春以降はこのクラピアとの勢力争いがどうなるのか見ものです。今シーズンに限ってはまずはセントジョンズワートの生育を助けるために周囲の邪魔なクラピアは抜いてしまおうと思っています。

それにしても、生育がすごいですね。こんな感じで育つなら、グランドカバーとしても良いのではと思えます。次に条件の悪いサブの場所。

かなり生育のスピードに差が見られますが、問題なく育っているようです。ちなみにこちらのサブでは、一部の株を雑草と一緒に抜いてしまいました…。

こうしてみると、土を選ばずに育つんだなと思います。(もちろん極端な性質の土は除きますが)

2021年11月10日

セントジョンズワート、荒地と普通地両方での生育について記録してきましたが、生育に違いが全くない(ように見える)ため、普通地の一箇所の記録に集約したいと思います。荒地と言っても、大した荒れ地ではなかったんだろうなというのが、今思っていることです。

では秋深まった状態での様子です。

濃ゆい緑がセントジョンズワート
クラピアとのせめぎ合いが繰り広げられています

まだまだ暑い時期なのかと思ってしまうぐらいに鮮やかな緑色をしています。もう11月ですからね、当地では霜は当然おりますし、霜柱もできています。補:秋から冬の関東は晴天が多く放射冷却が凄いです。

2022年1月11日

真冬の時期になりました。今シーズンの冬はかなり寒いのですが、セントジョンズワートはどんな感じかというと

めっちゃ緑です
クラピア冬枯れしてます

緑色、常緑で越冬しそうな感じです。当地、冬の最適温は氷点下8度にはなります。ですが、この緑色。強い、強すぎます。この、緑色のまま冬を越してしまうのかどうか、が見ものですが、どうでしょうね。

2022年2月23日

流石にこの真冬の時期を過ごすうちに枯れ色に変わりました。わたくし、安心しました。もしこの冬を常緑で越したとしたら、どうしよう、強すぎて持て余してしまうと思っていましたが、冬の枯れ色に変わってくれました。

とはいえ、まだ緑が残っています

2022年4月6日 緑戻ってきました

あっさりと、みどりいろを帯びてきています。

2022年5月19日 草丈90cmになりました

クラピアをせめぎ合っていた昨シーズンですが、今シーズンは圧勝です。草丈高くなって、日陰で育たないクラピア覆ってしまっています。90cmくらいになっています。

もうこれはグランドカバーとは言えない大きさです。でもこのくらい大きくなってくれるのだとしたら、これはこれで色々と利用価値がありそうです。

あとは地下茎でどのくらい増えるのかですね、気になるのは。