観賞用として、あるいは薬用として古くから親しまれてきたアルケミラモリス。別名ではレディースマントルとも呼ばれていますが、これは葉の形が聖母マリアのマントのような形をしているように見えるからついたようです。和名では羽衣草(はごろもぐさ)と言います。
アルケミラモリスはどんな植物か
- 草丈は30cm程度でこんもりとした形になる
- 耐寒性はかなり強い
- 暑さと過湿に弱く、環境によっては日本の夏を越せないことがある
- 宿根草
- 5月〜6月頃に緑黄色の小さな花をたくさん咲かせる
- 強暑や過湿を嫌うけど、根の乾燥も嫌う
- 土壌は酸性寄りを好む
といった具合で、夏の暑さ・過湿に弱いくせに、根は乾燥を嫌うという性質が、育てるにはネックになるようです。
またハーブには珍しく酸性土壌を好むようなので、土壌作りをする時に石灰などをまかないように気をつけることがポイントのようです。
アルケミラモリスはハーブティーの薬効はない?
アルケミラモリスを植えつけようと考えた一番の理由に、ハーブとしての優れた薬効を期待できることがありました。別名でレディースマントルと呼ぶように女性の体調不良に効果的な働きをするし、また、胃腸の働きをよくする効果もあるとかで。
しかしよくよく調べてみると、レディースマントルと呼ばれているのは「アルケミラ属」の植物全般のことを言うようで、その中にある「モリス」という品種には、ハーブとしての薬効はないようなのです。
ハーブとして薬効があるのは「アルケミラ属」の「ウルガリス(vulgaris)」や「クサントクロラ(Xanthochlora)」であって、アルケミラモリス(Alchemilla Mollis)にはないようです。
まあ残念ですが、観賞用としても好まれているようなのでうまく定着させたいです。
成長記録
2021年3月26日植え付け
植え付けした場所は、バッサリと剪定したもちの木の下、オレンジで丸したあたりです。
上の画像の方角としては、手前から奥に向かって真南くらいな感じ。ただし、このスッキリと選定されたモチノキ がこれから成長していくだろうことを見越すと、ちょうど夏頃には木の葉が生い茂って夏の日材を和らげてくれるだろうという算段。この3月下旬ごろだと太陽の位置もまだ低めなので日当たりはそこそこ良いですが、それでも木によって半日陰気味な感じではあります。
弱酸性土壌を好むということなので、腐葉土をたっぷりと漉き込んで植え付けました。
2021年6月16日
こんもりとした形に。そして花も咲かせています。
2021年8月25日、ちょっと枯れています
やはり本当でした。アルケミラモリス は夏に弱かった!最初にアルケミラモリス の居場所の現状を。
常緑樹モチノキ の株周りに植え付けたのですが、今では周りにモチノキ もそこそこ生茂りっており、夏の高い位置にある太陽の直射日光はほとんど遮られるようになっています。そんな状態ですが、夏の暑さにやられてしまったようです。
上の画像では見えませんが、ピンク色の花(サルビアのあやのピーチ)の後ろにいます。
大きく枯れているわけではなく、夏の暑さで火傷したかのような感じなので、これから涼しくなっていく時期なので放置しても大丈夫でしょう。回復していく様子を見守りたいと思います。