2020年の11月にブルーベリーのラビットアイ 系の品種を3種植え付けしました。その様子と成長の記録を。 注:2021年の11月に、もともとの3種を畑に移植し同時に新たに6種を植え付けました。
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を特に参考にしました。
ラビットアイ 系を選んだ理由
ブルーベリーには3系統ある
ブルーベリーは大きく三つの系統に分かれています。
- ラビットアイ 系
- ノーザンハイブッシュ系
- サザンハイブッシュ系
どの品種も酸性の土壌を好むという共通点はありますが、気候等の条件は異なります。それぞれの特徴を簡単に解説します。
ラビットアイ 系
「ラビットアイ」 とは日本語に訳せば「ウサギの目」のことですが、熟す前の果実の色が赤く、ウサギの目に似ているから名付けられたようです。
他の2系統に比べると土壌の酸性度が弱めでも問題なく育ち、比較的管理が楽なようです。暑さや乾燥に強い一方で、寒さには多少弱い面もあるとのことでしたが、過剰な乾燥と水分に気をつければかなり強いという情報が決め手になって、選びました。
ノーザンハイブッシュ系
「ノーザン」とは日本語にすると「北」のことで、寒い地域で育てやすい品種。暑さに弱いみたいで、関東の夏はダメなんじゃないかと思い却下。また土壌の酸度はラビットアイ よりも強めに管理する必要がある。
サザンハイブッシュ系
「サザン」日本語にすると「南」のことで、南の温暖な地域で育てやすい品種。品種にもよるようですが、関東以西の暖かい地域での栽培が向いているようです。またノーザンハイブッシュ同様、土壌の管理が大変なようです。
育てやすく、紅葉がキレイなラビットアイ系統
どうしてブルーベリーを植えようと考えたのかというと、ブルーベリーの紅葉がキレイであることを知ったからでした。2020年の庭木を増やすテーマは「当農園に紅葉を増やすこと(増えるのは翌年以降ですが)」。そしてブルーベリーは、どの系統でも紅葉する品種があるとのこと。
それであればあとは、当地で最も育てやすそうなラビットアイ 系統から、紅葉もする品種を選ぶだけでした。ただし、気をつけたいのが同じラビットアイ 系統の中から2品種以上選んで近くに植え付けることでした。
2品種以上を近くで一緒に育てること
ラビットアイ 系品種のブルーベリーは、一本だけだと実がならなりません。そのため、ラビットアイ 系のブルーベリーを収穫するには、同じラビットアイ 系のブルーベリーで違う品種を近くに植えて、受粉するようにしなければいけません。
このように異なる品種の花粉で受粉することを他家受粉と言い、同じ木の花粉で受粉する自家受粉と区別されます。ブルーベリーは系統にかかわらず多くの品種が高受粉させる必要があるようです。
今回はより受粉しやすくするために3品種植え付けることにしました。もちろん紅葉がキレイであることを条件に選びました。
植え付け手順
ピートモスやブルーベリー用土を使わない
今回はできるだけ手をかけずに育てられるように、という考えから、酸性土壌を作るのに欠かせないと言ってもいい土「ピートモス」や、ブルーベリー に適した酸性土壌に作られている「ブルーベリー 用土」は使用しませんでした。
直径50cm、深さ50cm程度に耕した土に、鹿沼土14リットル、腐葉土14リットルのそれぞれ4分の1程度を混ぜ合わせ、漉き込んでいきます。混ぜる分くらいの土は先に取り除いておきます。
そしたら特に寝かすこともなく、すぐにポット苗を植え付けてしまいます。水は周囲が湿る程度にあげます。冠水させるようなことはしません。株間は130cmほど。
硫黄で酸性をつくる
その後、硫黄の粉を株元中心に撒きます。本当はここで土の酸度を測っておくべきなのですが、中世と仮定して適当な分量を撒きました。量は質量にして120gくらい。紙コップ1杯程度です。硫黄を撒くと、それを微生物が食べ、その排泄物が土壌を酸性化していくようです。そのため効果が出るまで1−3ヶ月かかるとのこと。
ちなみに硫黄の粉はホームセンターには扱いがなく、JA水戸の資材センターみたいなところで購入しました。
※後に近くの土の酸度をpH試験紙で測ってみたところ、ちょうど中性、pHにして6.5〜7.0といった色が出ました。
そして最後に、株元に厚さ7cm程度だと思うのですが、腐葉土とワラでマルチングして完了です。
後は参考図書でも解説されていた「ど根性栽培」の方法に乗っかって、木の持つ力に任せることにしました。
成長記録
2020年11月17日(植え付け時)
プレミア
植え付け時の11月17日は、プレミアはまだまだ葉が緑色です。樹高50cm。
ティフブルー
紅葉しています。樹高80cm。
フェスティバル
すでにほとんど葉は残っていません。樹高40cm。
2021年2月1日
プレミア
紅葉してますが、落葉もしてます。
ティフブルー
葉は全て落葉しています。花芽がぷっくりとしてきています。
フェスティバル
こちらも全て落葉し、花芽が膨れてきています。
2021年3月3日、花芽を切る
時々チェックしているYoutubeですが、そんなYoutubeの中の1人、カーメン君が
小さく幼いブルーベリーの株は、株自体を大きく成長させ収穫量を増やし、かつ安定させるために花芽を切るべし
参考:「カーメン君」ガーデンチャンネル
ということを言っていたので、花芽を切ることにしました。うちの苗は2020年の秋に植えたので、今年2021年の春、そして2022年の春にも花芽を積む必要があるかもしれませんが、それはあくまで株の成長を促し、身の収穫を増やすため。あくまで鑑賞用の場合は花芽を切る必要はないようです。
プレミア
流石に葉はほとんど残っていませんが、何枚かついているようです。花芽はぷっくりとしてます。
ティフブルー
フェスティバル
花芽を切ります
新しく出ようとしている芽の、ぷっくりと膨れたものが花芽のようです。小さく出ている目は葉芽。この羽目の少し上でカットしちゃいます。3種ともに。下の画像のハサミの位置よりも、もう少し葉芽に近いところで切った方が良さそうです。
2021年3月27日
葉芽、だいぶ芽吹いてきました。ブルーベリーに関しては、マルチングしているワラはこのままにします。もともとブルーベリーのマルチング の目的は、越冬のためではなく、適湿に保つためでした。このマルチング の厚さは、施工時で7cmほど。ワラの下には腐葉土があります。ですが、今では少し潰れて、厚みは薄くなっているのではないかと思います。また様子を見ながら腐葉土をたそうと思います。
プレミア
ティフブルー
フェスティバル
2021年6月16日
一緒に植えているミント系のハーブが元気です。
囲いを少しだけ外側に拡張しました。
プレミア
ティフブルー
フェスティバル
2021年9月22日、移植先の畑に硫黄を撒く
6月の写真と見比べているのですが、あまり生育が良くないです。だからという訳ではないのですが、もう少し秋が深まったら、移植しようと思っています。ちなみに、株元に植えていたキャットニップとパイナップルミントは一足先に移植してます。
また、ブルーベリーの移植についての情報を漁っていたところ、
ラビットアイ のブルーベリーはそもそも土壌を酸性にする必要すらないのでは(酸性に傾きやすい日本の土壌なら酸性度についてはそのままでいいのでは)
という情報を目にしました。これ、ほんとか?なんて思ったのですが、無理して酸性の土壌を作らずになるべく自然のままの酸性度で育ててみようかな、なんて思っています。思いましたが、移植先に予定している場所は、酸性に傾けるべく硫黄を撒きました。
2ヶ月前に比べると、気持ち大きくなっていますが、期待していたほどサイズは変わっていません。特にフェスティバルなんかは、葉の色が濃くなっただけのようにしか見えません。。。
午前中の日当たりが若干良くないせいかもしれません。。
2021年11月15日、紅葉と移植
思えば美しく紅葉することも、このブルーベリーを植え付けた大きな理由の一つでしたが、移植することにしました。その理由としては、2点あります
- もっと多品種植えたい
- うちの庭で紅葉を楽しむには樹高が低い
特に1の「もっと多品種植えたい」。ブルーベリーを知るようになると、そのかなりの品種が多く流通していて、実際に育ててみたくなるんです。ただでさえノーザンハイブッシュ、サザンハイブッシュ 、ラビットアイ と3系統に分かれているのブルーベリーですが、それぞれの系統ごとにさらに多くの品種があります。
うちの庭ではラビットアイ 系のみに限定して育てようと決め、その系統の中の3品種、プレミア、フェスティバル、ティフブルーを植え付けましたが、もっとたくさんの品種を植え付けたいと思うようになりました。
というわけで、今ままでの3品種に6品種を加えて畑の一角で育てることにしました。そんなラビットアイ ですが、現在の場所の最後の姿です。
植え付けてからちょうど1年ほど経過したのですが、画像を比べてみると成長していますね。が、思ったよりも成長具合がよく無いように感じてしまいます。ブルーベリーを育てた経験がないので比較しようがないのですが、ホームセンターで売れ残っているような古い株のものは成長が遅いらしいです。でもまあ、土壌があまり良くなかったのかもしれません、ほとんど何もしていない(酸度調整も含めて)ので。
根張りもたいしたことなく、むしろ弱々しいくらいで、移植するために掘り起こすのも本当に簡単でした。やはり酸性度が足りていないのかもしれません。
というわけで、次回より畑に場所を移しての成長記録となります。
2021年11月、畑に場所を移し9品種に増やす
畑に場所を変え、既存の3種と、それに6種を加え、畑に植え付けました。とはいえ、この畑はあくまで「(ゆるめの)自然農」としての畑なので、以下のことは守りながら育てていきます。
- 与える人工物は硫黄粉のみ
- 肥料やマルチングについては、草刈りなどでここの畑で発生したもののみを利用します
- ただし、植え付け時は保水や寒さ対策のためにバーク堆肥と腐葉土をすき込み・マルチングしています
偉そうに書いていますが、かなりゆるくやっている自然農畑なので、ブルーベリーに関してもゆるく育てていこうと思います。
というわけで、次はこんな感じで植え付けましたの画像です。
隣が太陽光パネル側のほうに、3株3列で植え付け。株間は150cm〜180cm程度に。事前に相性の良い品種などを調べて参考にしつつ決めました。ただし、事前に相性を調べてから苗を購入したわけではないので、並びにどれほどの効果があるのかはわかりません。
それでは左下のグロリアから右上のプレミアへの順で、それぞれご紹介です。