自宅の敷地内に家庭用菜園として使われていた畑があったのですが、使うといってもそのほんの一部でしたし、あとはそうやって雑草を生えないようにするだけの管理をするだけでした。
そこで、畑は他にもあったのでその場所を緑のカーペットで覆ってしまおうということで、クラピアを植えたのが2019年の6月だったと思うのですが。。。定かでない理由として2つあって、
- 購入したのが私ではなく家族であること
- 成長が早すぎていつ植えたのか分からなくなった
特に二つ目が重要で、とにかく成長スピード、被覆スピードが早いです!つまり心配しなければいけないのは、成長し伸び続けようとするクラピアをいかに制御するか、ということです。
ということでこれまでの経過と、今後の様子を記録していきたいと思います。
最初に、クラピア(K5)を植え付けるポイントのまとめ
- 種子で増えないため、近隣の庭や空き地へ種を飛ばして侵略してしまう心配がない
- 生育自体が旺盛だし、株分けも容易であるので、少数ポットで始めるのが良い
- 広いところは2年くらいのスパンでの被覆プランがおすすめ。低コストだし成長速度も理解できます
- 雨が続く時期は病気になりやすいので気をつける(薬まくか諦めるくらいしか対策ないかも)
- エアレーション、草刈りは必須(つまりそれなりに手をかける必要あります!)
- 茎が木質化してあまり見栄えが良くない、とくに枯れた冬場
- 冬は結構枯れない
- 植え付けは春の5月の上旬あたりがおすすめ(最低でも梅雨入り前)
- 千切れた一部でも根付いて繁茂する可能性が高いので要注意
植えた場所、広さ
大体10m×14mくらいの場所で、日当たりは抜群です。冬の午前中は日当たりが悪いですが、日中のほとんどの時間に陽が当たります。元は畑のように定期的に除草のために耕された状態でした。なので、ある程度柔らかさはある状態でしたが、あまり栄養に富んでいるわけでもなかったと思います。
図にするとこんな感じ、赤い点のところが植え付け箇所です。
植え付け時期
2019年の6月の下旬頃だったと思います。自分で植えたわけではないのですが、結構遅めに植え付けられていたのを覚えていますが、植え付けてから少ししたら梅雨が明けて、植え付けした本人が水やりをしないものだから私が代わりに、日照りが続いている時は2日に一回ほど早朝にたっぷりを水を与えていました。
しかも当時は長いホースがなかったもんですから(思い出してきました)、ジョウロに水をくんでは与えるということを何度も繰り返してました。
もしかしたら放置しても育ったのかもしれませんが、早く覆ってもらいたかったので、とにかく水を与えました。でも、水を与えなかったら、枯れていたかもしれません。おそらくもう少し早い時期に植え付けてあれば問題ないのでしょうが、真夏の直前くらいだと、危ない気がします。
これから植え付けようと考えている方は、お住まいの地域にもよりますが、5月中までには植え付けるようにするのがおすすめです。梅雨中にかなり成長しますので、そうすれば、植えた年中にもかなり広がるのではないかと思います。
植え付け株数と間隔
確か10ポットだったと思います。10m×14mのスペースに10株なので、早く覆うには全くたりません。ですが、生育が旺盛ですぐに広がる、と謳われている植物なので、少なくていいんじゃない?という話をした結果、とりあえず10株ということになったのだったと思います。たくさん植えるとそこそこの料金がしますし、結果としてよかったんじゃいかなと思っています。
またクラピアは、千切った芽を放置しておくとそこからすぐに根を出し、根づき、成長し、広がっていきます。翌年までの期間を含めて被覆することを考えても良いのならば、植え付け間隔はかなり広く取り、翌年の梅雨時期の成長を念頭に置くと良いと思います。
植え付けた品種はおそらくK5
クラピアには品種がいくつかあります。うちに植えられているのはおそらくK5。白い花がたくさん咲くので、ミツバチがすごいです。養蜂したくなるくらい。
このK5の特徴は
- 白い花がたくさん咲く(S1、S2に比べると少なく、K7よりは多い)
- 生育が旺盛
- 病気に強い(K7のほうがさらに強くなっているらしいです)
- 耐寒性耐暑性強い
- 茎が木質化する(冬にちょっと汚く見える)
などなど。これはあくまでクラピア同士での比較なのですが、クラピアの中でも成長が早いのが特徴のようです。でもこの辺りの違いは実際に育てて比べてみないと分かりにくいところではありますよね。
様子の記録
2018年5月21日、植え付け前の場所の様子
全く画像が残っていなくて、なんとなくわかるものしかなかったです。それがこちら。
画像手前の部分は、クラピアに関しては全く関係ありません。この画像右奥の部分の土の部分がクラピアで被覆する部分です。画像からなんとなくわかるかもしれませんが、トラクターで耕された感じが出ています。
ちなみに画像右下の、おそらくサツキですが、今はこの部分にアカシアブルーブッシュ が植えられています。
2019年6月頃、ポット苗植え付け
この頃に苗を植え付けました。が、その様子が窺い知ることのできる画像が全くありません。ということで、絵を描いてみることにしました。こんな感じで植え付けしましたが、植え付けしたのは私ではなく家族なので、おそらくただ穴を掘ってそこにポット苗を植え込んだだけだと思います。
しかし6月という時期はちょっと遅かったと思います。もちろん必ずしも遅いと言い切れるわけではないのですが、早めに植え付けておくと真夏の日照りにも問題なく成長できるくらいに根付いてくれるのではないかと思います。
もちろん、クラピアは強いので、枯れるようなことはないのでしょうが、早く成長させたい場合はこの点注意が必要だともいます。
とにかく水やりをし続けた1年目の夏
できるだけ早くグランドを覆って欲しかったので、9月いっぱいくらいまでは、2日に1回ほど毎朝日差しが強くなる前の水やりを欠かしませんでした。これがよかったのだと思いますが、被覆速度はかなり早くなったと思います。
植えたばかりの頃は梅雨の合間の日差しにやられているような様子も見られていたことを覚えていますが、あるころを境に急激に伸び始めたように記憶しています。
2019年8月終わりから9月終わり頃
クラピアが爆発的に被覆スピードを上げ始めたのがこの頃だったと思います。株の中心部分はまさに緑の中心という感じで水やりの必要は全くなさそうになっていましたが、成長スピードを早めるために、広がる先端の部分には水をあげ続けました。
株の間隔は100cm程度だったと思いますが、年内には株間の土はほぼ全て被覆できるのが確信できるくらいの成長は見せていました。
2019年10月の初旬
この頃に、クラピアをスコップでごっそりとっては違う場所に移植する、ということを繰り返しました。クラピアはちぎった芽でも簡単に根付いてしまうくらいに強いのですが、寒くなる前にしっかり根を伸ばして冬に備えて欲しいということもあってまだまだ暖かい10月の上旬に集中的に移植しまくりました。
移植した場所の株間はかなり広めにとっています。150cm〜200cm程度でしょうか。この広い場所全体をできるだけ早く覆えるように、満遍なく等間隔で植え付けました。スコップて10cm角くらいの正方形で掘り取って増やした株は20株くらいだったでしょうか。最初に購入して植え付けたよりも多くの株を作って植え付けました。
10月はまだまだ暖かいので移植した株も順調に根付いた様子でしたが、広く伸びていくような感じのところまではさすがにいかなかったように記憶しています。
クラピアの増殖について
クラピアは品種登録され、種苗法で保護されています。なので、もともと植えられた場所と同じ範囲内での増殖しか認められていないようです。元の株がある所とは違う土地に植え付けたり、譲渡や販売することはできませんのでご注意ください。
2020年(の梅雨時期)に起きた問題
さて、2020年の春が来ると、昨年とは打って変わってすでに根付いているクラピアたちが早々に成長を始め、この年の間にほぼ全面を覆うことに成功しました。が、世話しなくても良いと言われているクラピアに問題が起きました。
それは病気です。
春から初夏にかけては順調に育っていました。水やりもせず、全く手をかけずにその成長を目に留めるくらいなものでした。そして梅雨が来ると、水を得た魚のように成長は加速度的に早まりました。が、それまで密に繁っていたクラピアが、ヒョロヒョロと垂直に芽を立ち上げるようになりました。それも10cmとか15cmとか、はっきりとわかるくらいに立ち上がっていました。
また、立ち上がるようになるのと同時に、枯れ込むようになってきました。枯れ込みは、ほんの何センチか枯れた部分ができるという小さなものではなく、直径40cmくらいほど大きさに枯れ込む部分もあり、そういった部分を見てみると白いものが付着しているのがわかりました。おそらく白絹病です。
薬剤を散布したり、苦土石灰を撒いてみたりとやってみたのですが、結局一番効果があった処置は枯れ込んだ部分をごっそり取り除いてしまうことでした。ところどころ土が剥き出しになっていまいましたが、病気の蔓延を防げたようでよかったです。
クラピアに必要なことは「エアレーション」と「刈る」の2つ
認識を間違っていたのは、クラピアは手をかけなくても良いという訳ではなかったということでした。そうではなく、かける手間が少なく済む植物、ということだったのです。
生き物ですから、やはり手をかける必要があります。ただ、そのかける手の数は工夫することで少なく抑えることができる、というのがクラピアなんですね。ではその対策として何が必要か、について2つ上げたいと思います。
- エアレーション(根切り、土へ空気を入れること)
- 伸びたら刈る
この2つをしっかりやることで、健康的に成長するのではないかと、とそう思っています(まだ2年しか経っていないので、また変わってくるかもしれませんが)。これを執筆している2021年の梅雨前にエアレーションをやり、また梅雨中も含めて芝刈り機で刈りをしていますが、生育は順調です。
ちなみに使っているのはこちらの二つです。まずはエアレーションのためのスパイク。これはAmazonで1300円くらいで購入したと思います。Jrとありますが、何を指しているのかはわかりません。ジュニア?
それからもう一点、芝刈り機。芝刈り機で刈り取れますが、広いところを刈り取るにはこちらの刃幅が250mmのものがおすすめです。(200mmのものが多い)ただ、その分狭いところには入りにくくなるので、狭いところが多ければ200mm幅のものの方がいいと思います。安いですし。
2020年11月24日の様子
この辺りは最初の植え付けたポットからではなく、移植した物から増殖して広がった部分です。前年の秋には株分けして増殖してすでに根付かせていたので、ほんとに成長が早く、あっという間に広がりました。
2020年12月29日の様子
移植前の常緑ヤマボウシ を引きで撮影したものですが、全面クラピアで覆われているのがわかると思います。よく見ると所々、被覆が甘い箇所もあるのですが、10ポットから初めて2年経ってこれだけ覆ってくれれば十分でしょう。
画像から分かる通り霜が降りていますが、この辺りはかなり冷えるので、冬は毎朝霜が降りている感じです。当然クラピアは枯れます。枯れた姿はあまり綺麗ではないですが、冬の景色とマッチしていてそれほど悪く感じる事はありません。
2021年5月16日
全体を全て覆っているので、あとはただひたすらに成長を管理していく作業になります。所々土が見えている部分は前年に病気で枯れ込んだのを取り除いた部分だと思います。
この日は梅雨が来る前に、エアレーションの作業をすることにしました。踏んで刺して抜く、をひたすら繰り返します。
当然この広さ、1日で終わらず残りを10日後にやりました。木質化した太いランナーが目立ちますが、時々剥ぎとってます。
2021年5月29日
エアレーションを終えた後、今度は刈り込みしました。この頃になると伸びるスピードが早くて管理が追いつきません。
クラピアも芝刈り機で綺麗に刈り取ることができます。刈り取ったクラピアはその辺に置いておくと根付いて増殖してしまうかもしれませんので、要注意です。私は、雑草が生えてほしくない場所にガバッと積み重ねて放置し、堆肥化させています。
2021年8月11日、病気枯れを発見
2021年の夏は、ある程度しっかりと定期的にクラピアを刈っていますが、梅雨中は病気が怖いので2週間に一回程度、梅雨明け後は3週間に一回程度の頻度で刈り込んでいます。
そのおかげもあってか、あるいは梅雨時期の晴れ間が多かったせいか、本年は病気を発症している様子はありませんでした。(細かく見ればあったと思いますが)
が、ついに病気で枯れてしまった箇所を発見しました。
それでどうするかというと、ただ取り除くだけです。広めの範囲をスコップでざっくりと取り除き、土を入れます。おそらく薬剤を散布した方が良いのでしょうが、確実なのはこれだと思いますし、薬を用意するのも手間なので、気づいたらすぐできるこのやり方で。
2020年は薬を散布したり、苦土石灰を巻いたりしたもののたくさんの箇所で同じ症状が発生して、結局このやり方に落ち着きました。目で見てはっきりと効果がわかるのが良いです。
2021年11月10日の様子
少しずつ枯れ色に変わってきている感じです。10月の下旬から霜が降り始め、11月に入るとほぼ毎日、放射冷却によって霜が降ります。所々ある土が盛り上がったようになっているところは、おそらくモグラの仕業です。
2021年12月6日
もうほぼずべて冬枯れした感じです。
2022年3月26日
画像、松を撮影したものなのでちょっと映り込みが少ないですが、まだ芽吹いてきている様子はありません。ところどころ緑色なのは雑草です。このシーズンの冬の寒さが厳しかった影響もありますが、芽吹きは遅いですね。
ちなみに松は剪定したのですが、本当はもう少し暖かくなってからの方が良いのと、切りすぎ他枝には新芽が出てこなくなるらしいのです。うちのは、あまり伸びてもらわないようにしたいので、バサっといってしまいました。
それと、クラピアの新品種「k9」(訂正:「k3」でした)を10ポット購入・植え付けたので、それについても成長を記録していこうと思っています。
2022年4月2日 今年は芽吹きが遅いかな
4月に入りましたが、うちの庭のクラピアはいまだ枯れ色のままです。
2022年4月27日 だいぶ芽吹いてきました
枯れ色の部分がだいぶ残っていますが、これ、この後も枯れ色のまま、つまり冬枯れした部分として残っていくんじゃないかなあ。
2022年6月2日 満開かな
芽吹きが遅いなあなんて思っていたら、あっという間に花が満開になりました。この満開の時期はミツバチがかなりの数飛来するので、うっかり手をついて蜂に刺される、なんてこともあります。
で、そろそろ1回目の刈り込みと、エアレーションをしなければいけないと思っているのですが、めちゃくちゃ大変なのをわかっているので、やる気がおきません。。