昨年植えたズッキーニ、失敗しました。2株植えたのですが、収穫できたのは1本だけ。
きゅうりみたいだから同じように蔓を伸ばすのだろうと思いきや、全くそんなことはなかったこと、実が大きくなり始めたかと思うと萎んで枯れてしまい、成長が旺盛だなんて思っていたら株もあまり大きくならず。
そんな失敗を踏まえて今年はたくさん収穫するべく再びズッキーニの苗を植えました。
2022年からはプランター栽培に切り替えました!
ズッキーニについて
2021年は以下のようなことを考えながら育てました
- 土壌の酸度はph6.0〜6.5くらい
- 苗の植え付けは5月中旬くらいまでに
- 連作障害は出にくいので同じ場所での連作もできる
- 過湿に弱いので、畝は高めに作り、余計な葉はこまめに取り除く
- 根の張りが浅いために、マルチングと支柱で支えると安心
- 花弁の根本に実の元があるのが雌花で、雄花の花粉を受粉しないと大きくならない
- 株は大きくなるので、株間は100cmくらいとると良い
- 黄色品種は育てるのが少し難しい(なかなか大きな実がつかない)
- 黄色と緑ではっきり違いがわかるくらいに味の違いがある
この中で特にポイントとなるのが、「高い畝とマルチングと支柱」と「受粉」です。
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2022年は次のようなことに気をつけて栽培しました。
- 自分で受粉作業した方が確実なので、世話が楽な玄関近くでプランター栽培
- プランター栽培だと水やりの水捌けよいので、過湿に気をつけながら育てられる
- 土は畑で団粒化進んでいる肥沃そうな土を使用
- 種から育てるのも簡単、でもたくさんの株は必要ないと思うので、苗の方がいいかもしれない
- 最初の頃につく花芽は雌花がほとんどなので、雄花の開花を待つのではなく花ズッキーニを収穫・楽しむ
マルチングと支柱と高い畝
これは上のリストに別に記載もしていますが、ズッキーニの根の張りが浅いことと大きく関係しています。根張りが浅いので、自分を支える力が弱く、強い風が吹くと倒れてしまうことがあります。なので、茎を支えるように支柱を立てる必要があります。
そして根張りが浅いことから、土壌の乾燥の影響を受けやすいので、マルチングして過度の乾燥を防ぐ必要があります。
さらに、このようにマルチングする場合、畝が低いと排水性が悪くなり、過湿の傾向が生まれてしまいます。過湿を苦手とするズッキーニ ですので、高畝にして排水性を確保することも同時に必要になってきます
2022年補足:上記の理由により、家庭菜園ではプランターに植え付け、建屋の近くの風が比較的抑えられる場所での栽培が良いのではないかと思っています
ズッキーニの花は受粉しにくい
ズッキーニの花は、誰がみても雌花と雄花を区別できる違いがあります。その大きな違いは、花弁の付け根にあり、雌花の方には初めから実になる部分の膨らみが花弁の根本にあります。
注意して欲しいのはこの膨らみの部分は受粉してなくてもある程度(直径1〜2cm程度、長さ5cm程度)までは大きくなります。しかし受粉していない場合は、そこからさらに大きくなることがありません。変形し大きく育たず、腐って病気の元になってしまうこともあるので、大きくならなそうだと思ったら取り除いてしまうことをお勧めします。
その肝心の受粉ですが、ズッキーニの花は朝の限られた短い時間しか開花しないためか、自然受粉の確率がごく小さい気がします。なので、人工受粉させるのが確実です。
人口受粉といっても難しいものではなく、開花した雄花を摘み取り、開花した雌花の雌しべに雄花の雄しべを軽く擦り付ければ完了です。
ただし開花時間が早朝から10時頃までと言われていますので、この時間内に追えるようにすると良いようです。また花を挟みで切り開いてやる方法もあるようですが、自然に開花している時間の方が受粉態勢が整っているのでしょうから、開花時間内の方が良い気がします。
2022年補足:上記の理由により、朝弱い人でも対応しやすい、「窓を開けたらすぐにズッキーニ」があるような栽培環境(プランター栽培)をお勧めします
成長記録
2021年5月9日、植え付け
ズッキーニを植え付けました。緑の同一品種を2株と、黄色のい品種を1株ずつ。
土は2週間以上前に苦土石灰を、1週間ほど前に牛糞堆肥をすき込んであります。
ズッキーニを植える場所は、畝というより山を作りました。広く使われていないので、広々と、通気の良さを考えて。
全体画像右から「黄い坊」「ズッキーニ黄」「ズッキーニ緑」「ズッキーニ緑」です。
2021年6月5日、受粉させる
花が咲いてきたので手作業で受粉させました。
雄花のおしべを雌花のめしべに擦り付けるだけです。ただ、おしべの花粉がしっかりと移ったことを確認する必要はあります。
雄花は茎の先に花弁があり、雌花には花弁の根元に実になる元があります。調べると、これを子房というようです。中学で学習するようですが、全く覚えていませんでした。
雄花の方をちぎり取ってしまい、花弁を開いておしべをむき出しにします。そしてめしべに擦り当てます。
こういう作業をすると、植物も人間も同じ生き物なんだと感じます。
受粉が成功すれば、実が大きくなっていきます。受粉できていないとあまり大きくならずに傷んでしまいます。傷む前であれば、受粉していない雌花を花ごと食べることができるようです。この受粉していない、雌花の状態のズッキーニを「花ズッキーニ」というようです。
2021年6月12日
株の様子です。だいぶ大きくなってきました。雑草も同じように育っていますが、ある程度の雑草は土の過乾燥を防いでくれるので、このくらいの方が良いと思っています。
緑の方が明らかに大きな株に育っています。
受粉させた黄色いズッキーニも大きくなってきているので、どうやら成功したようです。
2021年6月30日
まずは黄色。見づらいかもしれませんが2株あります。黄色は緑に比べて明らかに株が小さいです。そして実も大きくなりにくいです。
それから緑の2株。
緑と黄色の違いについて
全部で4株あるズッキーニ ですが、どの株も収穫はできているけど、緑の方が多く収穫できています。雨が降ると開花した花の中に雨水が溜まってしまって花粉が流れてしまうなどするので、天候のタイミングもあるのかもしれませんが、黄色の方は種子の部分が大きくなりにくい=受粉しにくいのかなというのが今のところの評価です。
また、食した時の味ですが、瓜科の野菜なんだなと思わせる味の緑のズッキーニの一方で、黄色はフルーティなんですよ。と言っても果物といった感じはないのですが、甘みがごく弱くなったメロンのような味わいというか、なんというか。
次回は実についての画像を多く載せたいと思います。
補)ズッキーニの成長・収穫の様子を追いきれませんでした。2022年は2021年の反省も踏まえてポットで種から育て、その後プランターに移して育てているのでその様子を記録していきます。(2022年5月追記)
2022年4月5日 緑と黄色の種まき
昨年(2021)は途中で成長記録が途絶えてしまったので、今年はしっかりと追っていこうと思っています。とは言え、あまり気張らずに、思いついたように写真は撮っていこうと思います。
2022年は昨年の反省を踏まえ、以下のように育てることにしました。
- 種から育てる
- プランター的なもので、家から近い場所で育てる
- 受粉作業は必須と考え、家から近い場所なら毎朝できる
- 黄色も緑も育てる
こんな感じで、コメリで購入した種蒔き用土に指で穴を開けて植え付けました。種から育てる場合は種まき用土を使うと発芽しやすいのでおすすめです。また、まだ気温が低いので、特に夜は冷え込むのではっぽスチロールの箱に入れて管理してます。
ちなみに、黄色の「黄坊」のほうは昨年苗から育てたものと同じ品種だと思うのですが、「黄坊」は無名の黄色苗よりも生育が良かったのでおすすめです。種数は黄坊が12、緑が8、くらいでした。
タネを撒いてからの世話の仕方のポイントに
水をやりすぎない
ということがあげられます。特にこの時期はまだ気温がさほど高くならないので土が乾きにくいというのもありますし、何より植えられているのが種なので、水を吸いません。なので、湿り気があれば良いくらいでの管理で良いと思います。
2022年4月12日 発芽してきました
ポットの位置も関係しているのかもしれませんが、黄色の方が全体的に発芽が早いですね。
発芽してからの管理のポイントは
水切れを起こさない
ことが一番大事なのかなと思います。とは言え、常にグショグショでもよくないので、ポットが通気よく管理して、水やりしても捌けが良い環境においてあげることが大事だと思います。
ちなみに発泡スチロールの中に置いておくと、温度管理はしやすいのですが、水はけというか乾燥しにくくなってしまっいました。底を浮いた状態にするだけでかなり水捌け・通気が良くなると思うので工夫してみてください。
2022年4月27日 プランターに植え付け
苗が大きくなってきたのでプランターに植え付けました。ちなみに発芽率ですが、緑が2粒、黄坊が2粒発芽しなかっただけだったのでパッケージに記載されている発芽率はしっかりクリアしてます。
白プランターには緑を、木の樽には黄坊を。プランターサイズは白は縦横18cmー40cm深さ20cm、きダルは直径が30cmくらいの深さが25cmと35cmくらいです。
土は畑の、枯れ葉とか堆積してふかふかした感じの場所にあるものを利用、元肥としてセリアで購入した肥料を適量混ぜてます。
2022年5月27日 花ズッキーニ 、追肥
花が咲いてきました。早速受粉作業を、と思うかもしれませんが、咲きはじめの頃の花は雌花が多いので受粉できないことが多いです。なので「花ズッキーニ 」と言われる楽しみ方があります。
花ズッキーニとは受粉していない雌花を開花直後に収穫するというもの。花ズッキーニとはいうものの、その芽元にはしっかりと実の元ができているので花だけでなく実も楽しむことができます。